ジェイムズ・ヘリオット著 「Dr.ヘリオットのおかしな体験」
訳者は池澤夏樹さんです。トりんく まんまる世話人は最初この文庫本を読んで「死んだときはこれをお棺に入れてね」と親に頼むほど熱心に繰り返し読み込みましたが全く飽きませんでした。しかし次に畑正憲さん訳の本を買ってもらい、…困り果てた記憶がございます。動物王国、大好きでしたがソレとコレとはその。なんというか、揚げたてアツアツのフライドポテトだと思って包みを受け取ったら掘りたての男爵芋だったというか、うーん(;´Д`A ```スンマセン
昔の版は文字が小さいのでお若い方にお勧め。文字小さいのが御辛い方は、新しい版を選んでみてください。
動物達への情愛に満ちた、実に慈雨の如き珠玉の一冊です!
毎日、時には休日やとんでもない時間にも呼び出され、泥にまみれてしかも「患者が恐怖に駆られて抵抗する状態」でも治療を施し、時には効かない薬とも格闘し、症状を誤解している持ち主と長々と議論し、そして誰も見ていない場所で驚異的な治療をして一人寂しく微笑む。
そんな、時々すっかりへこたれながらもやっぱり必死に頑張るヘリオット先生の姿を見ると、ヘリオット先生が直接そんな事を言わなくても「命というものがどんなに貴重なものか。そしてそれを健やかに保つのは時として非常に大変だけれど、病が癒え、傷が治り苦痛が去ると、それが放つ輝き、共に生きる喜びには、やはり言い難い喜びが伴う」と思えてきます。
信頼に満ちた目でこちらをじっと見る動物はとても可愛いですよね。(次の瞬間に引っ掛かれたりしても!)
短編が連なった形式になっているので、どこから読んでも大丈夫。少しづつ読み進められるので、夜眠る前の一冊にも最適。タイトルの下に1つ付く、古川タクさんのほのぼのとしたイラストも緩みます。
あったかい生姜湯やミルクティーを淹れて、ゆっくりじっくり読んでみては如何でしょうか。